- ベンチプレス100kg持ち上げられたらかっこいいな…
- だけど100kgはレベルが高すぎる気がするしムリなのかな…
ベンチプレス100kg。筋トレをしているなら一度は憧れますよね。
しかし結論から申し上げると、ベンチプレス100kgを持ち上げるのはかなり難しいです。
ですが到達までの継続が難しいだけで、正しい努力を継続することができれば到達することは十分可能なレベルでもあります。
そんなベンチプレス100kgを達成したいあなたへ向けて、今回はベンチプレス100kgを上げるための方法を徹底解説していきます。
ちなみ筆者は、今回紹介する方法でベンチプレスMAX重量140kgオーバーを達成できています。当時の体重は60kg台前半の平均体重以下でしたが、それでもこの重量を扱えるようになれました。
ベンチプレス100kgレベルならゴリマッチョでなくても努力次第で到達可能なので、ぜひ参考にしてみてください!
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ベンチプレス100kgを上げる方法『トレーニング編』
目的を明確にする
トレーニングという基本は同じですが、筋肥大(マッチョになりたい)とパワー向上(重いものを持ちたい)という目的によってやるべきことが変わってきます。
同時進行も可能ですが、やはり効率が悪いです。一刻も早くベンチプレスで100kg上げたいのなら、パワー系(神経系)のトレーニングを行いましょう。
〈筋肥大と神経系〉
筋肉量が増えればもちろん重いものを持ち上げることができますが、パワーは筋肉量だけで決まるものではありません。神経系を鍛えること(高重量トレーニング)でも挙上重量を伸ばすことができ、こちらの方が重量の伸びが期待できます。
100kgを目指すのならパワー系(神経系)トレーニングがおすすめですが、高重量を上げるためにはある程度の筋肉量も必要なため、始めたばかりの初心者の場合は筋肥大系トレーニングがおすすめです。
また、高重量は怪我のリスクが高まるため、筋肥大の低・中重量トレーニングでしっかりとフォームを身につけてから始めましょう。
正しいフォームの習得
”怪我予防”と”重量アップ”において、正しいフォームを覚えるのは基本中の基本です。
小手先の技術をアレコレするよりも、まずは基本を極めましょう。
- ・初期位置は鼻〜顎がバーベルの真下にくる位置で仰向けになる
- ・足幅は肩幅程度に開き、足は膝よりも少し手前に引く
- ・手幅は、バーベルを下ろした際に前腕が地面と垂直になる手幅
- ・親指をバーベルに引っ掛ける「サムアラウンドグリップ」で握る
- ・指の付け根周辺ではなく、手の平内の”手首の骨の真上”にバーベルを乗せる
- ・手首は少し寝かせたをキープする
- ・肩甲骨を寄せて下げる意識で胸を張る、肩は台方向ヘ沈み込ませる
- ・動作中は、常にバーベルの真下から肘がズレないようにキープする
ざっと重要なポイントをまとめると、このような感じです。
それぞれを細かく解説すると長くなるので、詳しく学びたい方は下記の「【初心者必見】ベンチプレスで100kgを上げるためのフォームの基本を解説!」を参考にしてください!
レッグドライブの習得
ベンチプレスで脚の力を使うテクニックを「レッグドライブ」と呼びます。
脚で地面を蹴る力を上手くバーベルへ伝えることができると、より踏ん張ることができ、ブリッジも強固に組むことができるため、100kgを目指すのなら必須のテクニックです。
ただし勘違いされがちですが、レッグドライブは適当に脚で踏ん張るだけでは最大限の効果を得ることができません。お尻が浮いて腰が反ってしまうような「天井方向へ蹴る力」ではなく、「頭方向へスライドするように蹴る力」の意識を心がけることで、最大限に効果を得ることができます!
【悪い例✕】
【良い例○】実際は、体はスライドはしないので注意!
高重量向けの呼吸法の習得
100kgもの高重量を扱いたいのなら、動作中は息を止める「バルサルバ法(怒責)」がおすすめです。
しかし動作中に息を止めるのは脳血管障害のリスクが問題視されているため、タブーと言う人もいます。
ですが、高重量を扱う際はむしろ息を止めて腹圧をかけなければ他の怪我のリスクが高まってしまいます。これは、息を吐きながら動作することで腹圧が抜けてしまうためです。
一般的に言われている脳血管障害のリスクについては、下記の「スターティングストレングス」からの引用を見ていただければ、大して問題ないことがわかるでしょう。
身体の緊張とバルサルバ法を使うと脳の血管にかかる圧力は上がる。しかし、脊柱管の脳脊髄液を通して伝えられる脳室の圧力が同時に上がり、血管と同じだけの圧力を受けるため、血管が破裂するリスクは緩和される。頭蓋の容積がこの2種類の圧力に制限をかけ、血管を破裂させることなく、むしろ血管の構造を安定させる。
引用:スターティングストレングス P55(著者:Mark Rippetoe 監訳:八百健吾)
こちらの方法は、あくまでも高重量を扱いたい人向け。初心者や高齢者などのそこまで負荷の高くないトレーニングをする場合は、「力を発揮する局面で息を吐く」という一般的な方法がおすすめです。
高頻度でのベンチプレス練習
フォームを上達させるためには、高頻度でベンチプレスの練習をする必要があります。
分割法の影響で週1回しかベンチプレスに触らないという方が多いですが、それでは少なすぎます。最低でも3日に1回、できれば2日に1回はベンチプレスに取り組みましょう。
間隔が空いてしまうと細かい感覚などを忘れてしまうため、なるべく高頻度で練習してフォームを身につけていきます。
また、高頻度で練習をすると成長スピードが段違いに上がるため、モチベーションアップにも繋がります!
適切なセット重量・回数/プログラム
トレーニングの目的によって適した重量・回数は変わってきます。
なんとなく10回のセットを行う人が多いですが、重量を伸ばす目的なら3〜5回のセットがおすすめです。
〈目的別のセット目安〉
- 筋力強化⇛3〜5回できる重量・回数
- 筋肥大⇛8〜12回できる重量・回数
- 筋持久力⇛15回以上の高回数
余力を残しすぎたり、逆に潰れるほどギリギリなのは良くないので、ちょうどいい重量・回数を探っていきましょう。
セットを自分で調整するのが難しい場合は、既に作成されている「プログラム」を行ってみるのもおすすめです。パーセンテージが決まっており、自分のMAX重量を当てはめて計算するだけでできるので誰でも簡単にできます!
様々なプログラムが公開されていますので、自分に合うものを試してみてください。個人的には下記のHPSプログラムがおすすめです!
インターバルをしっかりと取る
「インターバルは短い方がいい」と耳にすることが多いですが、重量を伸ばすことに関しては長く取るのがおすすめです。
インターバルが30秒〜1分などと短い場合、次のセットからの質が圧倒的に落ちてしまいます。疲労でフォームが崩れてしまい、挙上回数、挙上重量ともに低下していくことでしょう。
これを防ぐためにも、インターバルは最低でも3分、できれば8〜10分ほどは取るようにしましょう。
当然のことですが、質のいいトレーニングができれば重量の伸びも確実に良くなっていきます。
ベンチプレス100kgを上げる方法『豆知識編』
体重を増やす
ベンチプレスの重量を伸ばすことにおいて、体重を増やすことが1番手っ取り早いです。
体がデカい(体重が重い)人のほうが力は強いですよね。つまり、体重を増やせば自然とパワーがつきやすくなるので、体重が軽い人はとにかく体重を増やしてポテンシャルを上げていきましょう!
すぐに重量が大幅アップするわけではありませんが、確実に重量の伸びは良くなっていくはずです。
トレーニング用品/ギアを使用する
トレーニング用品はケガ予防にも重量アップにも有効なので、うまく活用していきましょう。
おすすめ順にトレーニング用品を紹介していきます!
- リストラップ
- トレーニングシューズ
- 滑り止め
- トレーニングベルト
リストラップ
ベンチプレスで最も推したいのがリストラップです。
重量に関係してくることもありますが、始めたばかりの方はあまり実感できないでしょう。
このことから、リストラップは重量アップよりも怪我予防の観点からおすすめします。
手首という細い部分に数十キロもの負荷がかかっていると考えると、手首がいかに危険かわかりますよね。このような危険から手首を保護するためにリストラップが活躍します。
〈リストラップの選び方〉
リストラップには柔らかいものから硬いものまでありますが、最初は柔らかいもので慣れていきましょう。長さは60cmくらいのものがおすすめです。
トレーニングシューズ
靴底にクッション性があるランニングシューズでトレーニングを行う人を見かけますが、あれでは足場が不安定になり踏ん張る力をロスしてしまいます。
それに対して、靴底が薄くて平坦になっているシューズならしっかりと踏ん張ることができるようになります。
〈トレーニングシューズの選び方〉
「足袋靴」「デッドリフトシューズ」「レスリングシューズ」などの靴底が平坦でしっかりとしているものを選びましょう。この中でも足袋靴のコスパは最強なので、まずはこちらで試してみることをおすすめします!
滑り止め
滑り止めを使用することにより滑らなくなるため、フォームが組みやすくなったり、脚を踏ん張りやすくなったりと重量アップが期待できます。
やり方は簡単。ベンチ台の肩が触れる辺りに滑り止めシートを設置してベンチプレスを行うだけです。
高いものを購入せずとも、100均に売っているシートタイプの滑り止めで十分効果が期待できます。
トレーニングベルト
ベルトを巻くと腹圧が高めやすくなり脊柱が安定するため、腰を痛めるリスクの減少、重量アップが期待できます。
ですが、ベンチプレスにおいてベルトの着用はどちらでも構いません。スクワットやデッドリフトなどでは絶対にあった方がいいですが、ベンチプレスだと微妙です。
人によってはフォームを組む際に邪魔になると感じることもあるそうですが、個人的にはベルトがあった方が重量を上げられるため、こちらで紹介させていただきました。
〈トレーニングベルトの選び方〉
よく見かける、前側が細く後側が太いものは構造上あまりよくありません。すべての方向から均等に圧力をかける必要があるため、ベルトの幅が10cmほどで、前後の幅が均等なものを選びましょう。
少々値が張りますが、ベルトはしっかりとしたものを購入することをおすすめします。
ベルトは装着すると自動的に腹圧が高まるアイテムではありません。腹圧をかけやすく、意識しやすくするものなので、使用する場合も腹圧の意識を心がける必要があります。
サプリメントを活用してみる
重量に伸び悩んだらサプリメントを取り入れてみるのも一つの手です。
〈サプリメントの大前提〉
先に忠告しておきますが、サプリメントは栄養補助食品のため、爆発的な効果をもたらすようなものはありません。サプリメントには誇大広告が多く、大して効果がないのにさも大きく効果があるように宣伝されているものが多いため、騙されないよう注意しましょう。
私も最初は何も知らずに様々なサプリメントを購入して試しましたが、効果があったものはほんの僅かしかありませんでした。
重量を伸ばすことにおいて、効果を実感できたものは下記の2つです。
- クレアチンモノハイドレート
- カフェイン
クレアチンとカフェインは研究で十分に効果が証明されているAランクのサプリメントとされており、実際に私も効果を体感しています。
それぞれ詳しく解説していきますね。
クレアチンモノハイドレート
クレアチンはトレーニング時のエネルギー源となり、パワーが向上し、結果的にトレーニングボリュームが増え筋量の向上も期待できます。
私の体感だとベンチプレスが2.5〜5kgほど扱いやすくなりました。
ただし、その人の体やトレーニングレベルによって効果の効きが異なるということを把握しておきましょう。
カフェイン
カフェインにはパフォーマンス向上と疲労感を抑える効果が期待できます。
サプリメントで摂取するのもいいですが、エナジードリンクやコーヒーからも摂取することも可能です。
ただしカフェインは摂りすぎると身体が慣れてしまい効果が薄れてしまうため、摂りすぎには注意が必要です。
ベンチプレス100kgを達成するために補助種目は必要?
補助種目は必須ではない
ベンチプレス強化において、補助種目が必須というわけではありません。
実際、私は補助種目なしのベンチプレスオンリーで100kgまでは達成できました。
しかし、だからと言って補助種目が無意味というわけでもありません。弱点の強化や地力アップのために、補助種目に取り組んでみるのもいいでしょう。
ただし、筋トレには「特異性の原則」というものがあるため、ベンチプレスと全く関連のない種目をやり込んだとしても、ベンチプレス強化にはあまり繋がらないので注意が必要です。
〈特異性の原則〉
筋肉は、その動きの速さや動かした角度、力発揮の仕方など実際にトレーニングした様式に合わせて特異的に成長する。
王道おすすめ補助種目5選
補助種目を行うのなら、ベンチプレスで使われる「大胸筋」「三角筋」「上腕三頭筋」を鍛えられる種目が好ましいです。
代表的なものだと、以下の5つがおすすめ。
- チンニング(懸垂)
- ショルダープレス
- スカルクラッシャー
- ディップス
- ダンベルベンチプレス
こちらで紹介した種目以外にも、大胸筋や三角筋を鍛えることができる「ダンベルフライ」や「サイドレイズ」といった王道種目がありますが、これらはあえておすすめには入れていません。
ボディメイク重視ならおすすめな種目ですが、ベンチプレス強化のためと考えるとベンチプレスに近いプレス動作かつ高重量を扱える「ダンベルプレス」と「ショルダープレス」の方が適しているでしょう。
もちろん、時間があるならプレスに加えて行ってみるのも構いません。時間がないなど、できる種目が限られているのであればプレス系を優先して行いましょう。
ベンチプレスに近い動作のおすすめ補助種目3選
王道の種目とは別に、特異性の原則に基づいた、ベンチプレスの動作にかなり近い補助種目を下記にピックアップしてみました。
- ナローベンチプレス
- 足上げベンチプレス
- ピンプレス
ナローベンチプレス
いつもより狭い手幅で行うベンチプレスのこと。
一般的に言われるのは、バーベルに刻まれている81cmラインよりも小指が内側にくる幅です。
通常の手幅よりも上腕三頭筋(腕)を使う割合が大きくなるため、キックバックやフレンチプレスなどよりも比較的高重量で腕を鍛えることができます。
足上げベンチプレス
足を地面から浮かせた状態で、脚の踏ん張る力を封じたベンチプレスのこと。
下半身の力が使えずフルで上半身を使うことになるため、地力の強化にもってこいの種目です!
ただし通常のベンチプレスよりも怪我をしやすい種目なので、やりすぎは注意しましょう。
ピンプレス
胸の頂点と同じ高さにセーフティーバーを設定した状態で行います。
通常のベンチプレスの動作でバーベルを下ろしていき、セーフティーバーへ一旦バーベルを置き、そのままワンテンポ置いて挙上します。
置いた反動を使って挙上するのではなく、しっかりと置いて反動ゼロの状態で挙上するのが効果的です。
胸の上からスタートすることになるので、下ろして挙げる際の切り返し(瞬発力)の強化やフォーム維持の練習にもってこいの種目です。
ベンチプレス100kgのすごさ
100kgを扱えるのは人口の1%
ベンチプレスで100kgを持ち上げられる人は、人口のわずか1%と言われています。
100人に1人と考えるとイマイチぱっとしないかもしれませんが、これは「日本で1億円以上を持っている人」の確率と同じです。
また、1%といってもあくまでも確率なので、あなたの周りには100kgを持ち上げることができる人は1人もいない可能性も大いにあります!それだけレアということです!
〈ベンチプレスの平均重量〉
- 成人男性の平均重量が40〜45kg
- 成人女性の平均重量が20〜25kg
トレーニング界隈では、ベンチプレスの平均重量はこのくらいだと言われています。
正式な検証を経た数値ではないようですが、ジムで実際に見ている肌感だとこのくらいの数値でも妥当だと感じています。
体重によってすごさは変わる
ベンチプレスだけでなく、トレーニングにおいて体重とパワーは大きく関係しています。
基本的には体重が重ければ高重量を扱いやすくなり、体重が軽ければ高重量を扱うのが難しくなります。
この不平等をなくすために、トレーニーたちは「体重比率」というもので強さを比較することが多いです。
もし自分の体重が重いと感じているのなら、以下の方法で体重比率を求めてみてください。
〈体重比率の求め方〉
「ベンチプレスの使用重量」÷「体重」=「体重比率」
体重比率が「1.0」以上でようやく初心者卒業レベルとなります。それ以上だと「1.5」以上で上級者、「2.0」以上でエリートレベルと捉えられることが多いです。
自分のレベルを確認できるツール
あなたと同体重、同年齢、同性別の中で、上位何パーセントの強さの位置にいるのかを無料で自動計算してくれる神サイトがあります。
サイトはこちら▶「STRENGTH LEVEL」
表示されたパーセンテージが高いほど上位にいるということになります。
また、あなたの体重でのベンチプレスレベルの目安も見ることができますので、ぜひお試しください!
- Gender⇛男性はMale、女性はFemale
- Age⇛年齢を数字で入力
- Bodyweight⇛体重を数字で入力
- Exercise⇛種目を選択
- Lift⇛挙上重量を数字で入力
- Repetitions⇛挙上回数を数字で入力
ベンチプレス100kgはどのくらいで達成できる?
ベンチプレスで100kg達成できるまでの期間は、体重や四肢の長さなどのポテンシャルによって様々ですが、早い人で1年以内に達成することができます。
ですが、「早い人で」なので、もっと時間がかかるものだと考えておきましょう。正直、1年以内に達成できたらかなりの才能だと思います。
ちなみに私は2年ほどで達成できましたが、当時は知識が全くなかったためかなり遠回りになってしまいました。
知識があればかなり近道をすることができますので、今回紹介したことを参考にしてみてください。
継続さえできれば必ず成長していくので、そのうちベンチプレス100kgに手が届くはずです!
まとめ
ベンチプレス100kgは、才能がなくとも努力次第では十分に到達可能なレベルです。
今回紹介した以下のことを意識してトレーニングを継続していきましょう。
- 筋肉を大きくしたいのか、パワーを上げたいのか、目的を明確にする
- 高重量を扱うためのフォームやテクニックを身につける
- 高頻度でベンチプレスの練習を行う
- 5回挙上以下の重量・回数でセットを組む
- インターバルは最低でも3分、できれば8分は取る
- 体重を増やして体のポテンシャルを上げる
- リストラップ、靴底が安定するシューズ、滑り止めシート、ベルトを活用する
- クレアチン、カフェインを活用してみる
- パーソナルトレーニングを受けて、自分にあったフォームを学ぶ
- 補助種目は高重量を扱えるプレス系を優先的に行う
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