客が店員に対して行き過ぎた要求を迫る”カスタマーハラスメント”略して”カスハラ”ですが、接客業の経験があるほとんどの人が経験したことがあるのではないでしょうか。
日本では「お客様は神様」という考え方が浸透しているため、日本特有の社会現象かと考えてしまいますよね。
実際、海外の接客はフランクで、筆者が海外旅行に行ったときには、店員が弁当を食べながらレジ打ちをしている状況に遭遇したことがあります。
それに比べて、日本では真面目に接客をしていても暴言を吐かれる状況に遭遇することが多いです…
そこで、今回は下記の4つのポイントに焦点を当てて調査をしてみました!
- ”カスハラ”と”クレーム”の違い
- ”カスハラ”は日本特有の現象なのか?
- 海外でも”カスハラ”は横行しているのか?
- ”カスハラ”に遭遇してしまった際の対処方法
本記事をご覧いただければ、カスハラに対する正しい知識を身につけることができますので、ぜひ最後までご覧ください!
”カスハラ”と”クレーム”の違い
カスハラ=クレームと勘違いしている方が多いようなので、まずはこの2つの違いを解説させていただきます。
簡単に説明すると、クレームは必ずしも“悪”とは限りませんが、カスハラは“悪”です。
”クレーム”は、商品やサービスに欠陥や不備があった場合に真っ当な対応を求めること。それに対して”カスハラ”は、度が過ぎた要求、または嫌がらせのことを指します。
カスハラが起こるのは日本だけ?
日本はカスハラが起こりやすい
本来であれば、企業(店員)はお客様に対してサービスや商品を提供し、その対価として顧客はお金を払うという”対等な関係”であることが普通です。
しかし、日本では「お客様は神様」という考えが広く浸透しており、顧客は店員に過剰なサービスを求め、店員側も顧客に対して過剰にサービスをしてしまい、それが日常となって要求がエスカレートしているものだと考えられます。
犯罪心理学に詳しい桐生正幸さんも「企業による過剰なおもてなし合戦も一因」と考えており、カスハラについて以下のように分析をしていました。
孤独感が問題行動を引き起こし、感情のコントロールが難しく攻撃的になる、執拗につきまとうなど、ストーカー行為の特徴はカスハラにも当てはまる
カスハラは大きな社会問題になっている
厚生労働省が企業へ行った調査によると、パワハラ、セクハラの次に多いのが”カスハラ”のようです。また、報告件数の推移では、カスハラだけが、「減少した」という報告よりも「増加した」という報告の方が多くなっています。
他にも、労働組合「UAゼンセン」が実施した調査では、75%以上の人がカスハラの被害を受けたと回答していました。
筆者の身の回りでも、カスハラを受けたことがないという人を探す方が難しいと感じるほど、カスハラを体験している人が多いです。私自身、何度もカスハラを受けたり、カスハラを目撃することがあります。
現在では、厚生労働省から「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」が作成されるほど、日本ではカスハラが社会問題となっているようです…
海外でもカスハラは発生している
日本の「お客様は神様」という心持ちがカスハラの原因の一つなので、海外ではカスハラなんてほとんど起こらないのではないのか?
このように考える人も多いことでしょう。
しかし、海外でもカスハラは当たり前に起こっているようです。
ただし、日本人は「謝罪する」という考え方になりがちですが、海外では「反抗する・戦う」といった考えの方の人も多いため、カスハラに対して反撃する人が現れています。
最近では、洗車中に顔へレモネードをかけられた従業員が、高圧洗浄ホースで反撃するというニュースが話題になっていました。また、この行動に続々と称賛の声が寄せられているそうです。
反抗するとすぐに世間から叩かれてしまう我々日本人からすると、非常にスッキリとするエピソードですよね!
カスハラに遭遇してしまった場合の対処方法
ここまでカスハラについて解説をしてきたので、カスハラのヤバさをご理解いただけたかと思います。
しかし、今後も日本で生きていくうえで、あなたもかなりの確率でカスハラに遭遇してしまうことでしょう…
そんなわけで、ここからはカスハラに遭遇してしまった際の対処方法について解説をしていきたいと思います!
厚生労働省が作成したカスハラ対応マニュアルがある
カスハラに遭遇してしまった際の対応方法としては、厚生労働省が作成した「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」を参考にするといいでしょう。
こちらのマニュアルの要点を以下にまとめてみました。
- とりあえず不快感を抱かせたことに対して謝罪
- まずは反論せずに顧客の言い分を聞く
- 正確な状況を把握してから原因について謝罪する
- 顧客の勘違いであれば正しい情報を提供する
- 現場監督、または相談窓口へ報告
以上のポイントの他にも、カスハラには様々な”型”があるため、それに応じた対応が求められます。
型の種類としては、「時間拘束型」「リピート型」「暴言型」「暴力型」「威嚇・脅迫型」「権威型」「店舗外拘束型」「SNS/インターネット上での誹謗中傷型」「セクシュアルハラスメント型」があります。
詳しい対応方法は、「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」をご覧ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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